ITストラテジスト試験について、
「2027年度からなくなるって本当?」
「2026年度が最後なの?」
「今から勉強しても意味はある?」
と気になっている人も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、現在のITストラテジスト試験を含む現行の情報処理技術者試験制度は、2026年度の試験実施をもって終了し、2027年度から新しい試験制度へ移行する予定です。
IPAのITストラテジスト試験ページにも、現行試験制度は2026年度で終了し、2027年度から新制度へ移行予定と明記されています。
ただし、
「ITストラテジストに合格しても意味がなくなる」
という話ではありません。
IPAは、2026年度までの現行試験や過去の合格情報についても、今後構築するスキル・キャリア情報基盤に登録・活用できるようにすると説明しています。
この記事では、
・ITストラテジストは本当に廃止されるのか
・2027年度から何が変わるのか
・ITストラテジストの後継試験は何か
・すでに合格している人はどうなるのか
・2026年度に受験する意味はあるのか
・今から受験するならどう考えるべきか
をわかりやすく整理します。
※本記事は2026年8月時点でIPAが公表している情報をもとにしています。新制度のシラバス案などは今後変更される可能性があります。
ITストラテジストは2027年度に廃止される?
正確には、現在の「ITストラテジスト試験」という試験区分を含む現行制度が2026年度で終了する予定です。
IPAは、ITストラテジスト試験について、
・2026年度は現行区分として実施
・2027年度から新試験制度へ移行予定
と案内しています。
IPA「ITストラテジスト試験」
そのため、2027年度以降も現在とまったく同じ「ITストラテジスト試験」を受験する形ではなくなる予定です。
ただし、これはITストラテジストで評価されてきた知識やスキルが不要になるという意味ではありません。
今回の制度見直しでは、現在の応用情報技術者試験や高度試験を含む試験体系を再編し、デジタル技術を活用する専門人材を新しい枠組みで評価する方向が示されています。
「試験区分が終了する」=「取得した価値がなくなる」ではない
2027年度から制度は変わりますが、現行試験で得た合格実績やスキルまで消えるわけではありません。
2027年度から試験制度はどう変わる?
2027年度からは、情報処理技術者試験の体系そのものが大きく再編される予定です。
現時点でIPAが示している新制度では、主に次のような試験区分が予定されています。
・ITパスポート試験
・情報セキュリティマネジメント試験
・基本情報技術者試験
・データマネジメント試験
・プロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験
・プロフェッショナルデジタルスキル(データ・AI)試験
・プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験
・情報処理安全確保支援士試験
IPAの2026年3月31日時点の検討状況では、現行制度の試験区分を整理し、2027年度以降は8区分で実施する予定とされています。
また、新制度ではすべての試験区分をCBT方式で実施する予定です。
IPA「試験制度の見直しについて」
新制度全体の詳しい内容については、以下の記事でまとめて解説しています。
2027年度の情報処理技術者試験はどう変わる?新制度8区分と変更点を解説
ITストラテジストの後継試験は何?
ここは注意が必要です。
現時点では、
「ITストラテジストの後継資格は○○です」
と1対1で断定することはできません。
2027年度から新設予定の試験の中では、
「プロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験」
がITストラテジストに比較的近い領域を扱います。
IPAはこの試験について、
組織やビジネスにおけるデータ・デジタル技術の利活用プロセスをマネジメントする専門的な知識・技能を評価する試験
としています。
ただし、現在のITストラテジストだけをそのままマネジメント試験に置き換える、という説明ではありません。
現行の高度試験などを含む体系そのものを再編するため、
「ITストラテジストに近い領域を含む新しいマネジメント系試験」
と理解しておくのが現時点では適切です。
すでにITストラテジストに合格している人はどうなる?
2027年度から制度が変わっても、過去のITストラテジスト合格実績が無効になるという発表はありません。
むしろIPAは、今後構築する情報基盤について、
・個人が持つスキル情報
・キャリア情報
・2027年度以降の新試験
・2026年度までの現行試験
・過去の合格情報
を登録・活用できるようにすると説明しています。
そのうえでIPAは、2026年度の試験についても引き続き積極的な受験を呼びかけています。
そのため、
「2027年度に制度が変わるから、2026年度にITストラテジストを取得しても無駄」
と考える必要はないでしょう。
2026年度にITストラテジストを受験する意味はある?
結論として、2026年度試験に間に合うのであれば、制度変更だけを理由に受験を見送る必要はないと考えます。
主な理由は3つあります。
1.現行ITストラテジストを受験できる最後の年度
2026年度は、現在のITストラテジスト試験が実施される最後の年度になる予定です。
すでに学習を始めている人や、ITストラテジスト取得を目標にしている人なら、そのまま2026年度試験を受験する選択肢は十分あります。
2.過去の合格実績も今後活用される
IPAは、2026年度までの現行試験や過去の合格情報も、新しいスキル・キャリア情報基盤で活用できるようにするとしています。
制度が変わったからといって、これまでの合格実績そのものが意味を失う方向にはなっていません。
3.新制度はまだ確定していない部分がある
2027年度の新制度については、すでに試験区分、シラバス案、サンプル問題などが公表されています。
一方、IPAはシラバス案について、公表時点の検討状況に基づくものであり、今後変更する可能性があると明記しています。
そのため、
「2027年度の制度が完全に固まるまで待つ」
よりも、
「すでに試験制度・過去問・教材が揃っている2026年度のITストラテジストを受ける」
方が取り組みやすい人もいるでしょう。
今から勉強するなら2026年度と2027年度どちらを狙う?
どちらを狙うべきかは、現在の学習状況によって変わります。
2026年度試験に間に合う人
→ 現行ITストラテジストの受験を検討
まだ勉強を始めておらず、十分な学習時間を確保できない人
→ 2027年度の新試験制度を待つ選択肢もあり
という考え方がわかりやすいでしょう。
特に2026年度は現行ITストラテジストを受験できる最後の年度になる予定なので、
「いつか受けよう」
と考えていた人は、今年受験するかどうかを一度検討しておく価値があります。
2026年度の試験日程やCBT化については以下の記事で詳しく解説しています。
2026年度ITストラテジスト試験はどう変わる?CBT化・試験日程・変更点を解説
必要な勉強時間についてはこちらで解説しています。
ITストラテジストの勉強時間は?前提知識別の目安と勉強スケジュール
2026年度を受けるなら従来の過去問は使える?
2026年度からITストラテジストはCBT方式になります。
ただし、試験内容を学習するうえでは、これまでの過去問を引き続き活用できます。
特に、
・科目Aの知識確認
・科目B-1の記述対策
・科目B-2の論文対策
では、過去問を使った学習が重要です。
2026年度はパソコンで回答することになるため、従来の問題を使いつつ、PCで問題を読んだり長文を入力したりする練習も意識するとよいでしょう。
過去問の使い方については以下の記事で詳しく解説しています。
ITストラテジストの過去問は何年分解く?科目別の使い方と勉強法【2026年版】
2027年度の新制度で注意したいポイント
新制度について現時点で把握しておきたいのは、まだ「予定」「案」の段階の情報が含まれていることです。
IPAは2026年7月31日までに新制度のシラバス案を順次公開していますが、内容については今後変更する可能性があるとしています。
また、プロフェッショナルデジタルスキル試験の各区分については、現行の高度試験と同等の一部科目免除制度を設けることも検討されています。現行高度試験などで免除要件を満たした場合、新制度へ一定期間引き継ぐ経過措置も検討中です。
そのため、2027年度以降の受験を考えている人は、IPA公式サイトで最新情報を確認しましょう。
IPA「新試験制度のシラバス案について」
ITストラテジスト対策を始めるなら何からやる?
2026年度のITストラテジストを受験すると決めた場合は、制度変更について調べ続けるよりも、試験対策を進める方が重要です。
まず、
試験形式を確認
↓
過去問を1回見る
↓
必要な勉強時間を考える
↓
参考書や教材を決める
↓
科目B対策を早めに始める
という流れで進めるとよいでしょう。
参考書・問題集についてはこちらで解説しています。
ITストラテジストのおすすめ参考書・問題集|独学なら何冊必要?【2026年版】
勉強全体の進め方はこちら。
ITストラテジストの勉強方法は?独学の進め方と3か月学習スケジュール
まとめ|ITストラテジストは2026年度で現行試験が終了予定
現在のITストラテジスト試験を含む現行制度は、2026年度の試験実施をもって終了し、2027年度から新試験制度へ移行する予定です。
ただし、
ITストラテジスト取得者の合格実績までなくなるわけではありません。
IPAは2026年度までの現行試験や過去の合格情報も、今後のスキル・キャリア情報基盤で活用できるようにするとしています。
そのため、
・2026年度試験に間に合う
→ 現行ITストラテジストを受験する
・十分な勉強時間を確保できない
→ 2027年度の新制度を確認する
という考え方でよいでしょう。
また、新制度では「プロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験」が新設予定ですが、現時点ではITストラテジストの単純な名称変更と断定することはできません。
新制度の詳細については今後もIPAの最新情報を確認することが重要です。


