2027年度から、IPAの情報処理技術者試験は大きく変わる予定です。
特に大きいのが、応用情報技術者試験と高度試験が再編され、「プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)」が新設されることです。
これからIT資格を取ろうとしている人の中には、
「2027年度から何を受ければいい?」
「基本情報の次はどの資格を選ぶ?」
「今から応用情報や高度試験を受けてもいい?」
と迷っている人もいるでしょう。
結論からいうと、2027年度以降は「難易度」だけでなく、自分が伸ばしたいスキルから資格を選ぶことが重要になります。
この記事では、2026年9月7日時点のIPA公式情報をもとに、新制度後のIT資格の選び方をシンプルに整理します。
※新試験制度には検討中の内容が含まれます。今後変更される可能性がある点には注意してください。
2027年度からIT資格はどう変わる?
2027年度からは、現在の応用情報技術者試験と高度試験が再編される予定です。
IPAが公表している新制度では、主に次の試験が設けられます。
・ITパスポート試験
・情報セキュリティマネジメント試験
・基本情報技術者試験
・データマネジメント試験(仮称)
・プロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験(仮称)
・プロフェッショナルデジタルスキル(データ・AI)試験(仮称)
・プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験(仮称)
・情報処理安全確保支援士試験
特に、応用情報・高度試験に代わる位置づけとなるのが、3区分のプロフェッショナルデジタルスキル試験です。
3区分の違いはこちらの記事で詳しく整理しています。
プロフェッショナルデジタルスキル試験とは?3区分の違いを比較
IPA|情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について
2027年度以降のIT資格は「目的」で選ぶ
新制度では、「どの資格が上か」だけで考えるより、何を学びたいかから選ぶと分かりやすくなります。
目的別に整理すると、次のようになります。
ITを基礎から学びたい
→ ITパスポート試験
ITを初めて勉強する人や、非IT職でデジタルの基礎知識を身につけたい人の入口となる資格です。
データ・AI活用の基礎を学びたい
→ データマネジメント試験(仮称)
2027年度から新設予定の試験です。
AI活用に必要となるデータの整備・管理などを学びたい人に向いています。
ITエンジニアとして基礎を固めたい
→ 基本情報技術者試験
プログラミングやアルゴリズムを含め、ITエンジニアとして必要な基礎知識を身につけたい人に向いています。
2027年度には出題範囲体系などの変更が予定されていますが、IPAによると、問う知識・技能の範囲自体は変更しない予定です。
IT戦略やマネジメントを専門にしたい
→ PDS(マネジメント)試験
IT戦略、プロジェクトマネジメント、ITサービス、システム監査などに関心がある人はこちらが候補になります。
PDS(マネジメント)試験の勉強方法|今からできる対策を解説
データ・AIを専門にしたい
→ PDS(データ・AI)試験
データベース、データ分析、AIなどを専門領域にしたい人の選択肢です。
データマネジメント試験よりも、専門的な知識・技能を評価する位置づけになっています。
システム分野を専門にしたい
→ PDS(システム)試験
システムの要件定義、設計、開発、運用などを専門にしたい人が主な対象です。
プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験の勉強方法|今からできる対策を解説
セキュリティを専門にしたい
→ 情報処理安全確保支援士試験
セキュリティ分野を専門にしたい場合は、2027年度以降も情報処理安全確保支援士試験が選択肢になります。
2026年度に受けるか、2027年度まで待つか
新制度が始まるなら、
「2026年度に現行資格を取る意味はないのでは?」
と思うかもしれません。
ただし、新制度になるという理由だけで2026年度の受験を避ける必要はありません。
2026年度は現行の応用情報・高度試験を受験できる最後の年度になる予定です。
すでに勉強している資格がある人は、そのまま2026年度の合格を目指す選択肢も十分考えられます。
一方、これから専門分野を決める人は、2027年度の新制度を踏まえて資格を選ぶ方法もあります。
特にITストラテジストを検討している人は、2026年度に受験するか、新制度を待つかを個別に考えた方がよいでしょう。
ITストラテジストは2027年度に廃止?新試験制度と今後どうなるかを解説
迷ったら「今のレベル」と「伸ばしたい分野」で決めよう
2027年度以降の資格選びで迷ったら、次の2点から考えてみましょう。
① 今のIT知識はどのくらいか
② 今後どの分野を伸ばしたいか
たとえば、
IT初心者
→ ITパスポート
エンジニアの基礎を身につけたい
→ 基本情報技術者
データ活用を学びたい
→ データマネジメント
IT戦略・マネジメント
→ PDS(マネジメント)
データ・AI
→ PDS(データ・AI)
システム
→ PDS(システム)
セキュリティ
→ 情報処理安全確保支援士
という考え方ができます。
2027年度からは、資格の難易度だけを見るのではなく、自分のキャリアや身につけたいスキルから逆算して選ぶことがこれまで以上に重要になりそうです。
まとめ|2027年度からは目的に合ったIT資格を選ぼう
2027年度から情報処理技術者試験は大きく再編される予定です。
特に応用情報・高度試験がPDSの3区分へ再編されることで、専門分野を意識した資格選びがしやすくなります。
これから資格を選ぶなら、
「どの資格が上なのか」ではなく、「何を身につけたいのか」
を基準に考えてみましょう。
なお、新制度にはまだ検討中の内容があります。
最新情報についてはIPA公式サイトを確認しながら、本サイトでも随時整理していきます。
IPA|試験制度の見直しについて


