ITストラテジスト科目B-2の論文対策|書き方・構成・ネタの作り方【2026年版】

ITストラテジスト科目B-2の論文対策について、書き方・構成・勉強法を解説する2026年度版のアイキャッチ画像 IT資格

ITストラテジスト試験の中でも、

「科目B-2の論文をどう書けばいいかわからない」

「実務経験をどう論文ネタにすればいい?」

「120分で最後まで書き切れる気がしない」

と悩む人は多いのではないでしょうか。

科目B-2では、知識を覚えるだけではなく、自分の経験や考えをもとに、設問の趣旨に沿った論文を組み立てる力が求められます。

2026年度の科目B-2は、試験時間120分、論述式で2問中1問を選択して解答します。

この記事では、

・科目B-2で求められること
・論文を書く基本構成
・論文ネタの作り方
・本番での考え方
・過去問を使った練習方法
・評価を下げやすい論文の特徴

をまとめて解説します。

※試験制度に関する情報は2026年8月時点のIPA公表情報をもとにしています。

ITストラテジストの過去問は何年分解く?科目別の使い方と勉強法【2026年版】

ITストラテジスト科目B-2とは?

科目B-2は、ITストラテジスト試験の論述式試験です。

2026年度は、

・試験時間:120分
・出題形式:論述式
・出題数:2問
・解答数:1問

となっています。

2025年度までの「午後Ⅱ試験」が、2026年度から「科目B-2試験」という名称に変更されました。

IPA「ITストラテジスト試験」

科目Aのように知識を選択肢から答える試験とは異なり、B-2では問題文を読み、

「自分ならどのように考え、どのような施策を企画・推進したか」

を文章で説明する必要があります。

そのため、試験直前になって文章の書き方だけ練習するよりも、早い段階から論文の「型」と「ネタ」を準備しておくことが重要です。

B-2で最も重要なのは「うまい文章」ではない

B-2対策というと、

「文章力がないと合格できないのでは?」

と思うかもしれません。

しかし、重要なのは小説のような文章を書くことではありません。

IPAの採点講評を見ると、特に重視すべきなのは、

・設問の趣旨に沿っているか
・自分の経験や考えが具体的か
・論述全体に矛盾がないか
・ITストラテジストとしての視点があるか

という点だと分かります。

2025年度の採点講評でも、論述対象の概要が適切でないもの、システム規模や金額などの整合性が取れていないもの、設問の趣旨から外れているもの、経験の具体性が乏しいものは評価が低くなると説明されています。

IPA「2025年度 ITストラテジスト試験 採点講評」

つまり、

「それっぽい長文を書く」より、「質問されたことに具体的かつ一貫して答える」

ことの方が重要です。

B-2対策の基本

文章表現をきれいにすることより、

「設問に答えているか」
「具体的な内容になっているか」
「前後で矛盾していないか」

を優先しましょう。

論文は「設問ア・イ・ウ」に沿って組み立てる

過去のITストラテジスト午後Ⅱでは、基本的に設問ア・イ・ウに沿って論述する形式となっています。

例えば2025年度のDXに関する問題では、

・設問ア:経営課題や事業背景
・設問イ:策定したDXの企画や工夫
・設問ウ:阻害要因への対応策

といった流れで問われています。

論文を書くときも、この流れに沿って、

背景・課題
↓
自分が考えた施策
↓
工夫・判断
↓
評価・改善

というストーリーを作ると整理しやすくなります。

設問ア|背景と課題を書く

設問アでは、企業や事業の概要、課題、自分の立場などを説明するケースが多くあります。

ここで大切なのは、後の設問につながる情報を書くことです。

例えば、

「売上を伸ばすためにDXを進めた」

だけでは具体性がありません。

それよりも、

・どんな事業をしている会社なのか
・どのような経営課題があったのか
・なぜITの活用が必要だったのか
・自分はどの立場で関わったのか

を整理します。

設問アは、論文全体の前提条件を設定するパートだと考えると分かりやすいでしょう。

設問イ|自分の施策と工夫を書く

論文の中心になるのが設問イです。

ここでは、

「何をしたか」だけではなく、「なぜそうしたか」

を書くことが重要です。

例えば、

「AIを導入した」

だけでは、ITストラテジストとしての判断が伝わりません。

・なぜAIを選んだのか
・他の方法と比較したのか
・どんな効果を期待したのか
・どのような制約があったのか
・その中で何を工夫したのか

まで書くことで、具体性が出ます。

2025年度の採点講評でも、AIについて具体性のない論述や、デジタル技術の導入だけに終始して「変革」が曖昧な論述が見られたとされています。

ITそのものの説明に偏らず、

経営課題 → IT活用 → 事業や業務の変革

までつなげることを意識しましょう。

設問ウ|評価や改善まで書く

設問ウでは、施策に対する評価や、関係者との協議、改善内容などを問われるケースがあります。

ここでは、

「無事に成功した」

だけで終わらせないことがポイントです。

例えば、

・経営層からどんな評価を受けたか
・事業部門からどんな意見が出たか
・当初案から何を変更したか
・その結果どう改善されたか

まで書くと、論文の説得力が増します。

ITストラテジストは、一人でIT施策を考えるだけではなく、経営層や事業部門との調整も重要な役割です。

そのため、関係者とのやり取りを具体的に書けるネタを用意しておくと使いやすくなります。

論文ネタはどう作る?

B-2で多くの人が悩むのが、

「自分には論文に書けるような大規模プロジェクト経験がない」

という点です。

しかし、論文ネタを考えるときに、必ずしも実際の業務をそのまま再現する必要はありません。

重要なのは、出題テーマに合わせて、

「経営課題をITでどう解決するか」

という一貫したストーリーを作ることです。

ネタを準備するときは、1つのプロジェクトについて、次のような項目を整理してみましょう。

・会社や事業の概要
・経営課題
・ITを使う目的
・具体的な施策
・自分の役割
・検討した選択肢
・工夫したこと
・関係者との調整
・得られた効果
・残った課題

これを1セット用意しておくと、さまざまな問題に応用しやすくなります。

1つの完成論文を丸暗記するのはおすすめしない

論文対策として、

「事前に完成論文を作って暗記すればいいのでは?」

と考える人もいるでしょう。

ある程度のネタを準備すること自体は有効です。

ただし、完成した論文を丸ごと暗記して本番で再現する方法には注意が必要です。

問題ごとに問われる内容が違うため、覚えた論文を無理に当てはめると、

「文章としてはまとまっているけど、設問に答えていない」

という状態になりやすいからです。

IPAも、問題文や設問の趣旨から外れた論述は評価が低くなると明記しています。

おすすめなのは、論文全文ではなく、

・背景
・課題
・施策
・工夫
・評価

といった「部品」を準備することです。

実際に2026~2027年版のITストラテジスト対策書でも、論文の話題や背景を「部品」として準備・分類する方法が扱われています。

本番では、問題に合わせて必要な部品を組み合わせて論文を作ります。

論文ネタは「丸暗記」より「部品化」

1本の完成論文を覚えるより、

・経営課題
・IT施策
・判断理由
・工夫
・評価

を複数パターン準備しておく方が、問題に合わせて対応しやすくなります。

論文を書く前に「骨子」を作る

いきなり本文を書き始めると、途中で話がずれたり、書く内容が足りなくなったりしやすくなります。

そのため、本番でも練習でも、まず論文の骨子を作ってから書くのがおすすめです。

例えば、

設問ア
事業概要
→ 売上成長が鈍化
→ 新規顧客獲得が課題

設問イ
顧客データを活用した新サービスを企画
→ 複数案を比較
→ 投資効果と実現性から案を決定
→ 事業部門と調整

設問ウ
経営層から投資額を指摘
→ 段階導入へ変更
→ 効果を確認しながら対象を拡大

というように、まず短い言葉でストーリーを作ります。

この状態で、

「設問アとイがちゃんとつながっているか」

「イで説明した施策をウで評価しているか」

を確認してから文章にします。

これだけでも、論文途中でストーリーが崩れるリスクを減らせます。

論文では「数字」を入れると具体性を出しやすい

B-2では、できるだけ具体的な内容を書くことが重要です。

そのため、

「多くの顧客」

「大きなコスト」

「長い期間」

といった曖昧な表現だけでなく、

・利用者数
・売上規模
・投資額
・開発期間
・対象拠点数
・削減時間
・目標値

などを設定すると、話を具体化しやすくなります。

ただし、数字を入れればよいわけではありません。

IPAの採点講評では、システム規模や総額などに整合性がない論述についても注意されています。

例えば、

「小規模な業務改善なのに数十億円の投資」

など、前後の設定と合わない数字を書くと不自然になります。

数字は、論文全体で矛盾しない範囲で使うことが重要です。

2026年度はCBT方式になる点にも注意

2026年度からITストラテジスト試験はCBT方式になります。

科目B-2についても、試験時間120分という点は従来から変更されていません。

一方で、2026年度は従来の紙の試験ではなくCBT方式で受験するため、PC上で長文を入力することを前提に準備する必要があります。

過去問対策では論文の内容だけでなく、

・PCで長文を入力する
・途中で文章を修正する
・限られた時間で最後まで入力する

ことにも慣れておくとよいでしょう。

2026年度のCBT化や試験日程については、以下の記事で詳しく解説しています。

2026年度ITストラテジスト試験はどう変わる?CBT化・試験日程・変更点を解説

B-2対策は過去問で「骨子→論文」の順に練習する

論文対策では、最初から毎回120分使って全文を書く必要はありません。

まずは過去問を使って、

STEP1:問題を読む

何を問われているか確認します。

STEP2:使うネタを決める

自分が準備したネタの中から、問題に合うものを選びます。

STEP3:骨子を作る

設問ア・イ・ウそれぞれについて、書く内容を箇条書きにします。

STEP4:実際に論文を書く

骨子に沿って文章にします。

STEP5:設問とのズレを確認する

「聞かれたことに答えているか」を見直します。

という順番で練習すると進めやすくなります。

慣れてきたら、実際の試験時間を意識して120分以内で書き切る練習も行いましょう。

過去問の使い方については、以下の記事でも詳しく解説しています。

ITストラテジストの過去問は何年分解く?科目別の使い方と勉強法【2026年版】

B-2で避けたい論文のパターン

最後に、B-2で注意したいポイントを整理します。

設問で聞かれていないことを長く書く

準備したネタを使うことに意識が向きすぎると、設問とズレることがあります。

ITの技術説明だけで終わる

ITストラテジストでは、技術を導入したこと自体ではなく、経営課題や事業上の目的とどうつながっているかが重要です。

自分の判断や工夫が見えない

「会社として○○を導入した」だけでは、自分が何を考えたか分かりません。

なぜその方法を選んだのか、自分が何を工夫したのかまで書きましょう。

設定に矛盾がある

会社規模、投資額、期間、システム規模などは、論文全体で整合させます。

成功した結果だけを書く

評価や問題点、関係者からの意見、それを受けて改善した内容まで書けると、より具体的な論述になります。

まとめ|B-2は「ネタ・骨子・具体性」の3つを準備しよう

ITストラテジスト科目B-2では、文章をきれいに書くことだけが重要なのではありません。

特に意識したいのは、

・設問に沿った内容を書く
・論文ネタを事前に準備する
・本文を書く前に骨子を作る
・自分の判断や工夫を具体的に書く
・前後で矛盾しないストーリーにする

という点です。

まずは過去問を1問選び、

「自分なら何を書くか」を箇条書きで整理する

ところから始めてみましょう。

いきなり完成論文を書くよりも、複数の過去問について骨子を作る方が、さまざまな出題テーマへの対応力を身につけやすくなります。

ITストラテジスト全体の勉強方法については、以下の記事で解説しています。

ITストラテジストの勉強方法は?独学の進め方と3か月学習スケジュール

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