2027年度から、新しい情報処理技術者試験の一つとして、
「プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験(仮称)」
が新設される予定です。
「どんな試験なの?」
「今の高度試験とは何が違う?」
「難易度はどのくらい?」
と気になっている人も多いのではないでしょうか。
プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験(仮称)は、デジタル技術を適用するシステムについて、要件定義・アーキテクチャ設計・開発・運用を主導するための専門的な知識・技能を評価する試験です。
2026年9月時点では、
・2027年度夏頃〜秋頃に開始予定
・CBT方式で実施予定
・科目A-1は90分・60問
・科目A-2と科目Bは合わせて120分
・科目A-2は23問
・科目Bは12問
・シラバス案Ver.0.2が公開済み
・科目Bのサンプル問題が公開済み
という状況です。
この記事では、プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験(仮称)の試験内容・難易度・現行高度試験との違い・向いている人を、IPAの公表情報をもとに解説します。
※本記事は2026年9月時点のIPA公表情報をもとにしています。新試験制度には検討中の内容が含まれ、今後変更される可能性があります。
IPA「試験制度の見直しについて」
プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験(仮称)とは?
プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験(仮称)は、2027年度から新設予定の情報処理技術者試験です。
IPAはこの試験を、デジタル技術を適用するシステムの要件定義・アーキテクチャ設計・開発・運用を主導する専門的な知識・技能を評価する試験として位置づけています。
現在の情報処理技術者試験では、
・システムアーキテクト試験
・ネットワークスペシャリスト試験
・データベーススペシャリスト試験
・エンベデッドシステムスペシャリスト試験
など、システム領域の専門試験が複数あります。
新制度では、現在の応用情報技術者試験と高度試験を大括り化したうえで内容を再編し、
・マネジメント領域
・データ・AI領域
・システム領域
の3つの試験区分として、プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)が新設される予定です。
2027年度の情報処理技術者試験はどう変わる?新制度8区分と変更点を解説
なぜプロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験(仮称)が新設される?
背景には、DXやAI活用の進展によって、システムに求められる役割や必要なスキルが変化していることがあります。
IPAは新制度について、DXやAI利活用を通じた新たな価値創造に向けて、幅広いスキルを習得・評価するためにプロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)を新設するとしています。
システム領域についても、特定の技術だけを深く知っていればよいのではなく、
・ビジネス上の要求をシステム要件に落とし込む
・適切なアーキテクチャを設計する
・開発を進める
・運用まで見据えてシステムを考える
といった、システム全体を捉える力がより重要になっていると考えられます。
新試験は、こうしたシステム領域の専門スキルを幅広く評価する試験と捉えると分かりやすいでしょう。
試験時間・出題数・CBT方式
2026年9月時点でIPAが公表している予定では、試験構成は次のとおりです。
科目A-1
試験時間:90分
出題数:60問
科目A-2+科目B
試験時間:合計120分
科目A-2:23問
科目B:12問
また、新制度ではすべての試験区分をCBT方式で実施する予定です。
現在の高度試験のような「午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ」という構成から、大きく変わることになります。
IPA「情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について」
どんな問題が出る?
2026年9月時点では、プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験(仮称)のシラバス案Ver.0.2が公開されています。
Ver.0.2では、科目A-2で問われる専門知識の出題範囲の細目が追加されています。
また、2026年8月31日には科目Bのサンプル問題も公開されました。
IPAによると、サンプル問題は、新しい出題分野や出題形式のイメージを共有するために作成されたものであり、実際の試験と同じ問題作成・チェックのプロセスを経たものではありません。
そのため、
サンプル問題と同じ形式や難易度で本試験が出題されると断定することはできません。
現時点では、シラバス案で学習範囲を確認し、サンプル問題で科目Bの出題イメージをつかむのがよいでしょう。
IPA「新試験制度のシラバス案について」
IPA「新試験制度のサンプル問題について」
プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験(仮称)の難易度は?
現時点では、正確な難易度はまだ分かりません。
新設試験なので、
・受験者数
・合格者数
・合格率
・実際の問題難易度
といった実績がまだないためです。
一方で、プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)は、現在の応用情報技術者試験と高度試験を大括り化したうえで内容を再編する試験として位置づけられています。
また、システム試験では「専門的な知識・技能」を評価するとされています。
そのため、
基本情報技術者試験などよりも専門性の高い試験になる可能性が高い
と考えられます。
ただし、現行の高度試験とまったく同じ難易度になると断定することはできません。
正式な合格基準や実際の試験結果が公表されるまでは、難易度を決めつけず、シラバス案やサンプル問題を確認するのが重要です。
現行の高度試験とは何が違う?
現在の高度試験では、システム領域だけでも、
・システムアーキテクト試験
・ネットワークスペシャリスト試験
・データベーススペシャリスト試験
・エンベデッドシステムスペシャリスト試験
など、専門分野ごとに試験区分が分かれています。
一方、新制度では、現在の応用情報技術者試験と高度試験を大括り化し、内容を再編したうえで「システム領域」として評価する方向です。
そのため、
「システムアーキテクト試験の後継がシステム試験」
というように、現行資格と新資格が1対1で対応すると考えるのは適切ではありません。
従来より広い視点から、システムの要件定義・設計・開発・運用を扱う試験になると考えた方がよいでしょう。
プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験(仮称)はどんな人に向いている?
特に関係が深いと考えられるのは、
・システムの要件定義に関わる人
・システム設計やアーキテクチャ設計を行う人
・システム開発をリードする人
・ネットワークやインフラに関わる人
・システム運用に関わる人
・技術面からプロジェクトを主導する人
などです。
現在、システムアーキテクト試験やネットワークスペシャリスト試験などの高度試験を検討している人にとっても、2027年度以降の選択肢として関係の深い試験になります。
ただし、新制度は現行資格を単純に置き換えるものではないため、自分の専門分野とシラバスの内容を確認しながら受験を検討することが重要です。
いつから受験できる?
IPAは、プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)の各試験について、
2027年度夏頃〜秋頃
の開始を予定しています。
ただし、2026年9月時点では、
・具体的な申込開始日
・試験実施期間
・受験手数料
・合格発表時期
などの詳細はまだ公表されていません。
受験を考えている人は、今後のIPA公式発表を確認しましょう。
今から勉強するなら何をすればいい?
システム試験については、シラバス案Ver.0.2と科目Bのサンプル問題がすでに公開されています。
そのため、現時点では、
IPAのシラバス案を確認する
↓
科目Bのサンプル問題を見る
↓
関連する基礎・専門知識を学ぶ
↓
正式な試験情報の公表を待つ
という進め方が現実的です。
例えば、
・システム企画・要件定義
・システムアーキテクチャ
・ソフトウェア開発
・ネットワーク
・データベース
・セキュリティ
・システム運用
などの知識は、システム領域を学ぶうえで重要になります。
一方で、2026年度までは現行制度の試験が実施される予定です。
すでに現行の高度試験に向けて勉強している場合は、新制度だけを待つのではなく、2026年度中に現行試験を受験することも選択肢です。
ITストラテジストは2027年度に廃止?新試験制度と今後どうなるかを解説
まとめ|システム全体を扱う新しい専門試験
プロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験(仮称)は、2027年度から新設予定の情報処理技術者試験です。
システムの、
・要件定義
・アーキテクチャ設計
・開発
・運用
などを主導するための専門的な知識・技能を評価します。
2026年9月時点では、
・2027年度夏頃〜秋頃に開始予定
・CBT方式
・科目A-1は90分・60問
・科目A-2+科目Bは120分
・科目A-2は23問
・科目Bは12問
・シラバス案Ver.0.2公開済み
・科目Bサンプル問題公開済み
という状況です。
新設前なので、合格率や正確な難易度はまだ分かりません。
今から受験を考える場合は、まずIPAのシラバス案とサンプル問題を確認しながら、システム分野の基礎・専門知識を学んでおくとよいでしょう。
新制度全体については、以下の記事で詳しく解説しています。


